税務、特に所得税では「生計を一にする」ということが、とても大切な要素を含んでいます。扶養家族の判定、医療費控除の対象となる支払った医療費の範囲……などに、このことが大きくからんできます。
さて「生計一」とはどういうことなのでしょう。簡単にいえば、同一の生活共同体に属して日常生活の資を共通にしていること、つまり同じ釜の飯を食べていることです。
ところで、仕事の関係での勤務先、就学のための学校、療養のための診療所など、事情があって家族が日常生活する家と違うところで生活をする場合はどうなるのか。生活費の送金等があり、ときには居宅に帰って家族生活のなかに戻る、などが平常に行われている場合は生計一となります。
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そして、同じ居宅に住んでいる場合は、反証のない限り原則として生計一です。
子どもが家を離れて遠方の学校に通うため、その地に下宿している場合でも、親の仕送りで生計を維持していれば生計一です。
生計一の親族でないと、扶養控除の対象に取り込めないし、医療費を控除できません。また、生計一での収入や経費負担などについては、主たる家族(生活の主宰者)のものとみられます。
例えば、引退した父親所有の農地等の固定資産税は、現実には父親が支払っていても、農業後継者の息子の収支計算上、租税公課として取り込めます。ただし、父からの借入金の利息などは、経費にできません。生活共同体のなかでの家族間の取引は無視されます。
生活共同体の外との取引で生じた経費は、生計一のなかのものとして見られることになります。 |